何となく書いていた雑文にタイトルを与えて文章を書き始める。これがイイ、と書いてみて新しい発見をした。私にはガーデニングをするところを二つ持っていることに気づいたのである。
もう、半世紀も前のことだが鎌倉に母の墓を建てた。それは鎌倉に第二の自宅を持ったようなものであった。そこは庭付きの見晴らしのいいところであった。都心にあった目黒の自宅は商業地であったので庭などはなかったが私はその墓を庭付きの一戸建ての家と思い、庭には、なんと蹲を設えた。住人である母の日常を考えて水は不可欠だからである。私はここに来るたびに蹲に新しい水を注いでその日常を心地よいものにするべく考えて行動した。自宅の蹲のように常に水が灌ぐようにしたかったのだ。その理想はその後、叶えられて、鎌倉に家を購入した際に水が灌ぐ蹲をしつらえた。考えてみれば鎌倉に十年以上住んだ母が仕組んでくれたような気がした。
と書き始めて一つ新たな発見をした。というのはお墓の華である椿は、どうも椿ではなく「山茶花」であったことだ。というのは12月の母の命日頃にこの木が花を咲かせるからであった。・・・気づかなかった?気づいた理由は自宅の脇の人が通るべくある通路に新たに山茶花を植えてきれいにガーデニングをしたからである。その山茶花とは10月くらいから綺麗に花をつけるという。そして、12月17日の母の命日位にその頂点を迎える。昨年、大みそかにお墓の清掃に行った時、その椿?美しさに感嘆したし、近くにお墓を持つ奥様が我が家のお墓を訪ねてその椿(実は山茶花)を愛でたのだ。
大船のヨーカ堂で山茶花の苗が220円という価格で売っていることを知って8つばかり買った。しかし、この山茶花がいつになったら花をつけるかわからないが、4,5年はかかるか?楽しみである。わが家にある椿は10本は下らないであろう。4月末の現在もう、花をつけている木はない。だから、山茶花があったら秋に見事な花をつけるというので楽しみである。秋に花を咲かすとは何んとも頼もしいものである。
8本の山茶花は何年かすると美しい花を咲かせるに違いない。それは多分、母の自宅?の庭と連動して咲くことになるのではないかと思われる。そして、この花は私たち以上に燐家にとっても喜ばしいものになるかもしれない。
これから我が家の華である庭の麝香バラが見事な花を咲かせようとしている。鎌倉の家の庭を考えてもらった庭師が植えた西ヨーロッパ原産の麝香バラは桜が終えた後に咲き誇る我が家の華である。この花がこれだけ咲き誇るところは鎌倉広しと言えどそうないのではないか?この麝香バラの名を知ったきっかけはウィルキー・コリンズの名作「月長石・
THE MOONSTONE」の中に記載されてあり、私はその名に魅かれて、調べてみるとまさにそれであったという奇蹟的な出会いで知ることになったのである。2013年の頃である。
この名作は文庫本で3センチの厚さの長編で購入日が1998年なのだから今から28年前に買った本で、52歳の時である。~イギリスのバラは、一番美しくて、新しいこの種のバラとともに頭角を現してきたんだよ・・・と160ページに記載されている。ちなみに創元推理文庫のSogen Classics版に乗っている。
私はその名作に二度目に挑戦した時にこの花を文章で知って、調べてみたらその名の通りであったという奇蹟的な出会いをした経緯があった。わが家の家宝?とでも言えるこの花の存在は初代ガーデナーの松本氏の力ならではのことからと言えるだろう。今日現在、我が家の麝香バラの蕾は膨らみ始めそのいくつかは見事に咲いている。
泉利治 20260421













