ブランドワークス

Column

陛下訪英

 現在、天皇皇后両陛下は訪英中である。8日間の滞在とお聞きしたが、もう半分近く消化してしまったようである。
 昨夜、チャールズ国王主催の晩餐会が催された。まだ,放映されていないのでこれからその様子を見ることができるかもしれない。今回、英国と日本にとって重要な理由は双方の国の国王が新しくなっての初めてお会いする機会だからである。
 双方の国王が私より若いというのに我が年齢の凄さに思わずたじろいでしまいそうである。私はチャールズ国王には勝手に親近感を持っていた。理由はお気に入りのシャツメーカーのターンブル&アッサーのワラントマークがチャールズ国王のヘラルドリーであったからである。一企業、一商店が王族の一人の紋章を使うことを許すというのはその王族がその企業なり商店を懇意にしているという証なのである。日本でいうところの「皇室御用達」と同じ意味合いではあるが、意味合い自体はもう少し専門的である。たとえば、TURNBULL&ASSERにエリザベス女王のワラントマークを見ることはなかった。なぜならば、ジャーミンストリートにあるTURNBULL&ASSERはジェントルマンのためのシャツメーカ―であるからで、女性用のシャツはないことはないがどうみてもエリザベス女王好みではないで、多分推挙しないであろうと思われたからだ。したがって、エリザベス女王のそれはフォートナム&メイソンやハロッズ百貨店などの入り口で見かけることになるのである。
私はイギリスでロンドンに行くと、ほぼ定番の場所として、ホテルのクラリッジス、アスプレー、サザビーズ、そしてTURNBULL&ASSERは必ず行くことにしていた。それらの店のほとんどは王室のいずれかの方のワラントマークを掲げていると思われる。
 したがって、これまでチャールズ国王をテレビなどで見る機会があるとまず、目が行くのはワイシャツやネクタイなのである。国王は1948年にお生まれになったので私より2歳歳ほど若いが何となく気さくな人柄と着ているものに見入ってしまうのはこれぞ英国紳士の典型として私の永遠のベンチマークであるからだろう。
 
 家内が訪英のニュースを見てロンドン市内が映し出されると、ふと“ロンドンには行きたいね”と漏らしたが、確かにそんな気もしたが行くとなると現在、どうもシベリア上空を飛べないので、少し飛行時間が長くかかりそうだし、体力も落ちたし、病気もしているからである。
したがって、現実的に考えるとまさに決死の覚悟で行くことになるのであろう。ただ、一昨日テレビでオーバーツーリズムの現状として京都をはじめ世界の有名観光地を映し出していた。その中にベネツィアが映し出された。たしかリアルト橋の近辺だったがそれを見た途端、「ああ、ベネツィアには行けないな」と思った。混雑の度合いが半端ではなかったからだ。リアルト橋近辺は京都でいうところの三年坂のようなもので特別に混雑するところなのだが?その後で真冬のベネツィアなら何とかなるかな?と考えたことに何とない未練を感じるのだが?

 今日は両陛下が勉強されたOxford大学に行かれるというが運よく両陛下とも同じ大学で学ばれたというところに何とはない縁の深さを感じるのは私だけではあるまい。
ちなみにチャールズ国王はKenbridge 大学で学ばれたということだが、そう考えるとチャールズ国王の研究テーマはたしかに理系のテーマが多いような気がしたことが記憶にある。
 ちなみに数か月前に時のひとであった静岡県知事の川勝氏はオックフォード大学で博士号を取得された人と言うことを後で知って、妙に感慨にふけった。

 私がロンドンに滞在した際に立ち寄る4か所の中で最初にあげたクラリッジスは歴代天皇の御用達のホテルであったことを後から知った。私は30回以上、ロンドンに滞在して最後に行きついたのがクラリッジスであった。そこに行きついた経緯が日本で暮らしていた日本人には信じられないかもしれない。当時、部屋にエアコンがついていたからだ。最初に泊まったのがパークレーン、次がブラウンズ、デュ―クス、サボイ、そして最後がクラリッジスだった。ただ、イギリスの地方都市にも泊まっているので、その他にもあるがロンドン市内では以上の5つのホテルである。クラリッジスが最後になったのは必然だったかもしれない。このホテルはThe HÔTELと言われている世界一のホテルと言っても過言ではないホテルで現在滞在中の天皇陛下は3代にわたってクラリッジスに滞在している。一度、クラリッジスから招待を受けた際に滞在した部屋はジンジャー・ロジャースをはじめとした有名人の定宿、定部屋であったようであった。
しかし、私がこのホテルに決めた理由は地球の季節変動と温暖化に関係があった。そんなことが叫ばれた15年近く前に、ブラウンズに宿泊していた私たち家族は部屋のあまりの暑さに夜も眠れなくてコンシェルジェに話に行ったら、午前中に床置き式のクーラーを置いてくれた。その頃のブラウンズの各部屋にはエアコンがついていないのであった。
次の年にいろいろ考えた結果クラリッジスに決めた。さすが皇室御用達ホテルであった。私たちは快適なロンドン滞在を堪能したのだが、日本に帰り、勤めていた会社の社長オリバー氏は今年の夏はロンドンが暑くて閉口したという話から。“どうだったか?”と言われて、街はそうだがホテルに戻れば快適だし!というと、“いや、ホテルが暑いのだ?”私は聞いた。“SAVOYでしょう?”
聞いた後に後に“クラリッジスは全室エアコン完備だから・・・と言ったら”彼は長年愛好していた定宿SAVOYをクラリッジスに変更した。
 ロンドンに行かれたらホテルはクラリッジスにすべきである。ここは何といっても世界で唯一The HOTELとよばれる資格のあるホテルだからである。今頃、天皇陛下は最後の夜をクラリッジスのグランドスィートで過ごされていると思われる?
                               2024年7月8日

Share on Facebook