ダジャレのような話で恐縮ですが、先々週のテーマSUNSET77を書いた後、アマゾンプレミアムでズバリ「SUNSET」という映画がかかっていたので、面白半分で予告編を観てみた。ちなみにアマゾンプレミアムというのは実際に上映された映画やアマゾンプレミアム用につくられた映画などを確か年4500円前後で好きなだけ見ることができるという映画好きにはたまらない会員制サイトである。ちなみに私はほぼ毎日寝る前に30分前後見て、続きは明日、好きな時間に見ることにしている。
このAP(アマゾンプレミアム)にはいわゆるAIが取り入れられており、視聴者の傾向を感知して、私の好きそうな映画や観た映画と似た傾向の映画を推奨してくれるので、たとえば、18世紀の剣豪映画を最後まで見たとしたならばAPが視聴可能な剣豪映画を紹介してくれるので、紹介文や予告編を見て鑑賞できるということになる。
SUNSETという映画はフランスとハンガリーの映画会社の共同制作映画でテーマはオーストリア・ハンガリー二重帝国時代のブタペストを舞台にした映画で私はその国をエリザベート皇后に興味おぼえた頃に知ったことで見たかったのであった。したがって、その映画はハンガリー出身の気鋭の監督がメガフォンを取って、何やら映画の賞も取っているらしく、その中にはアカデミー賞外国映画賞もあったようだった。
観た後の印象は?ともかく酷く?難解な映画であった。まず、映画の筋を映像で追っていくことができない映画で監督が観る人の事を考えもせずに自分が撮りたいように撮ったシーンを繋いで作ったような映画で観ていてイライラする映画であった。
アカデミー賞外国映画賞をとったと書いてあるので調べるとこの映画を撮った監督ネメシュ・ラースローが別の作品でその賞を取っているということであった(この作品で外国映画賞をもらっていたら、いよいよ私の頭ももうおしまいだと思ったことであろう!!)
ともかく、観ていて腹の立つ映画であったが、それを最後まで見続けたのはオーストリア・ハンガリー二重帝国について知りたかった、それだけゆえである。
私は以前オーストリアという国に興味をもって何回か訪ねたことがあった。しかし、この国は何回行っても分からない国であった。挙句の果てはオーストリアに関する、書籍を何冊か購入して読んだが何冊読んでも分からない国でモーツァルトの国である事以外さっぱりわからず、たとえばイギリスやイタリア、フランスなどはなんとなくこういう国であるという実感がつかめるものだがオーストリアだけは行けば行くほどわからなくなった。
つまり、私がオーストリアの国民性について知ろうとしてもどのような国民であることが何回も行っても分からなかった。たとえばこの国、取り立てて何も経済的な強みもない国だがどういうわけだが国は豊かなのである。ただ冷ややかな過去の栄光にすがった、その遺産で生活している国というのが私の印象であった。
映画SUNSETはそのオーストリアのパートナーであったハンガリーのブタペストを舞台にした映画であるのでそれ以上に分からないのは仕方がない。一言で言うと“芸術的薫りを持った香港映画”のような普通の西側諸国の論理展開をまったく無視したような映画と言ったらよいだろうか?
運よく私はそのような前提に途中でとらえ直したため、最後までそれなりに見続けられたのだが、最後に視聴者の映画の感想と評価を見ると★1つか2つがいいところでコメントも最悪のコメントばかりであった。私のコメントも掲載されていると思われるが多分一番好意的に書いたコメントなのではないかと思われる。
その後、いくらかこの国について自分なりの見解を書くと。
オーストリアという国は今から百年くらい前はいわばG7に入るような世界のリーダー国であったが二度の大戦、とくに第二次世界大戦でナチスドイツの友好国ということでその後、おとなしくしている国で、その影が色濃く残っている暗い国という印象であった。現にヒトラーはオーストリア人であり、歴史上最大の大悪人を生んだ国というコンプレックスもあるのか?たとえば日本人に対しても決して蔑視しているというわけではないが何となく冷ややかで距離を置いている。
以前、オーストリアで暮らした人のオーストリアに関する本の中でタクシーの運転手から受けた理由不明のいやがらせの話はかつで世界のリーダー国であったオーストリアが自分のポジションを日本に奪われてしまったコンプレックスの反動で日本人に意地悪をしているとしか思えなかった。イギリスやフランスとは質が違う屈折した大国がオーストリアなのではないか?したがって、その国と同質のハンガリーなどはまったく分かるわけはない。私に言わせればハンガリーはトーケイワインの産地で昔、愛飲していたな?との思い出くらいしかない国である。その国を右に行くとウクライナがあり。そこを通り過ぎるとロシアに到達する。そこまでに至るとつい、ため息が出る。
2023年6月26日T.I