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Column

やっぱり車がクルマは必要だ!

 自動車を本当に必要としているのは高齢者だ!というのは間違いない。
4日間の旅行に行く前日の日曜日の夕方、急患で病院に行くことになった。的確な対応で有名なこの病院、心配だから診てもらいたい。しかし、近くといっても歩くには遠い、こんな時、車があると本当に便利だ。私は家人を乗せ、冬なので暗くなった夕刻、病院に駆け付けた。日曜日でもそこの救急病棟はフルで動いている。

しかし、予定していた旅行をキャンセルせざるをえなかった。出発する10時間前に病院からまずホテルにキャンセルの連絡をした。なぜならば、ここが今回のキャンセルで一番損害を被るからだ。理由を説明して、キャンセルのペナルティ料を支払うので請求書を送ってほしい旨を連絡した。京都ホテルオークラの担当者は理由が理由だけにキャンセル料は必要ありませんと即座に応えた。50%位のペナルティ料を取られてもおかしくないが。
 それから、家に戻り新幹線の乗車券だ、最近の新幹線切符をスマートEXというDX時代の乗車券購入法に変えざるをえなかったが、これがことのほか便利であった。簡単な操作ですぐに手数料640円を差し引かれて口座に返金されたのである。以前は自宅から自転車で北鎌倉駅の緑の窓口に行って購入していたのでその差は歴然だが、この年齢ではそれでも北鎌倉駅に行って乗車券を買いたかったが?これは年寄りのノスタルジア・・・・
その後、迎車のタクシーをキャンセルして、止めていた新聞を通常通り配達してくれるようにFAXを入れる。
 それにしても、この病院は知る限りパーフェクトな対応をする。なんといってもヘリポートも付いているのである。以前、家族が入院中にそうはいってもそのヘリポートに急患が舞い降りた。若い看護師がヤマピーはこなかった!というのがその時感想だった・・・・最近、何かと病院に行く機会が多くなったのは年齢のせいだろうか?

 それにしても車が不可欠である。今月から14年目に入った私の車、乗り手同様の状況だ?
がやっと60000Kmなのでまだ、中身は私より若い。しかし、スタイリングは古風なカタチになったようだ。なんといってもセダンなのである。4ドアセダンという最もクラシックなレイアウト。ただ、生き残ったゆえに希少性が高まったこの状況は私のめざしていたところなので満足度は高い。運よくシャッター付きのガレージに置いているため外装は14年経った自動車とは思えない輝きである。あと6年乗って車は20歳になり、私は81歳になる。そこまで心身ともに健康でいたいものである。
 この車改良したいとすればバックカメラを付けたいくらいである。というより最近は車全体にセンサーがついていてぶつかりそうになったら報せてくれるらしいがそのような装置が付けられないか検討している。というのは我が家近辺は勿論、鎌倉市は余りにも道が狭いからである。とくに右側の前後と後ろをこれまで何回かこすったり、ぶつけたりしているのである。トータルで50万円近く出費している。保険を使うには少額であり、使わずに7,8万円ならその方がイイとのアドバイスでそうしてきたのだが?

 多分この車が最後の車なので、あと一回はタイヤを交換してあと30000Km乗ると丁度6年で20年、私は81歳になるだろう。その頃どんな生活をしているだろうか想像がつかないが、私同様このヴィンテージカーは健在だろう。
 免許返納という選択肢もあるが自分から返納することはないだろう。そんな謙虚さと社会性は持ち合わせていない。そのあたりの偏屈さは信条なのである。ただ、犯罪者にはなりたくないのでその兼ね合いでの判断になるだろう。

 昔、何年かオートバイに乗ったことがあった。といっても原付なのだが。HONDAのTL50というトライアルもどきのバイクでそれで新潟に出かけた際に白根山を越えていったのだが、途中で何回もエンジンが止まり、未舗装の山道になるとことごとくエンジンが止まった。あとでベテランモーターサイクリストに聞くと、よく50CCのオートバイでそこまで行ったと褒められたのか、呆れさせたのか分からないような賛辞を頂戴した。
 そのツーリングの際、土手の上から千曲川とその背景の山々を見た感動は忘れられなかったが一番感動したのが自分の肉体がここまで飛んで来たというような感触であった。オートバイにはそんな感動があったのだ。それは自動車では味わえないようなものである。そうは言ってももうオートバイには乗る気力はない?が私のBMW330Xiにはそんな気分を味あわせくれる何かがある。だから、車は必要なのだ!人がスーパーマンになれるから。
                                   
 泉 利治
2022年2月21日
 

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