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Column

コロナ戦略

 「海外で注目、日本モデル」という言葉が聞かれるようになった。この最大の功労者は政府がいの一番に組織化した専門家チームである。コロナの恐怖に怯えヒステリックに叫ぶモーニングショウの一部のコメンテーター達。政府の対策や対応の遅さをただ罵倒するだけでお金をもらっているこの人たちがどれだけコロナの拡大やそれ以上に恐ろしい社会パニック拡大に寄与しているかを考えるべきであろう。
 かれらの過ちの際たるものが“PCR検査ヒステリー“である。何が問題なのか?理由は簡単である「ないものねだり」だからである。私は検査の数が少ないのは日本ではそれができる体制がないのだなと思った。専門家チームはたしかにそれは弱みだが、その弱みの克服が最終目的であるこのパンデミックを封じ込めるのにどれだけ役に立つのかを考えるとそこから始まる戦略を考えるのはまず、愚かなことだと思ったに違いない。
 戦略的発想とは最終ゴールを明確にしてそこに至る自分たちができる可能な施策を組み合わせてゴールに到達することなのである。企業戦略に置き換えて考えればよく分かることである。たとえばこんなことである自動車のCO2の問題でトヨタとホンダが開発したハイブリット車が世界を席巻した。その時、ライバル社はそれに対して何でわが社はそれが作れないのだと社内のコメンテーターが騒いだに違いない。
 ただ、この辺りは企業社会の方が数段優れていて、ヒステリックにハイブリット車を追うのではなく、自社にできる「人と地球にやさしい車」とは何かということを考えたのだ。要するにないものねだりをしても意味がないと考えたのである。
 日産やフォルクスワーゲンは電動化に戦略シフトしたし、マツダはガソリンエンジンの改良で「人と地球にやさしい車」をつくれないだろうかと考えたのである。この辺りが戦略的発想をできる人、できる組織の凄さである。
 今回のコロナに関しては一番愚かだったグループは一部のモーニングショウのコメンテーターや医学関係者だったのではないかと思っている。この人たちがデマゴーグとなって専門家チームの施策にバイアスをかけることが一番怖かった。
私はコロナ対策で先が見えない最初の頃、専門家チームのリーダーの押谷仁教授の話を聞いたがこの人が率いているチームがやっていることが正解であろうと直感的に思った。それは手持ちの確実なもので考えて実行していたからである。そして、それを阻害するとしたらデマゴーグによっていかにも正しい民意と称して、想定したプランが捻じ曲げられることであろうと思った。SNSの力は無責任なものであるからだ。
 
かれらの戦略の柱がクラスター対策でそれはコロナに近似した感染症であるSARSの体験と洞察から導かれたものであった。よく考えればわかることだができもしないPCR検査がすべてだと思い込みそこに拘泥していたら、この国は大変なことになっていた?
 今回の日本の対策をアナロジーで前記した自動車会社の例で置き換えると、マツダの「スカイアクティブ」ならぬ「クラスターアクティブ」を採ったことになるのではないか、できないことを声高に叫ぶのでなく、できることの中から最終目的に合致することを選択しそれを地道に続けることが戦略的発想の要諦なのである。今さらながらWHOや国連、そして欧米のメディアが成功例として日本のやり方を論じ始めたが、ポイントはいかに戦略的発想でこの歴史的なパンデミックに対応したのかがその理由である。
 同じように戦略的対応をしている国の一つがスエ―デンである。この国も人口の少なさという優位性を生かした独自な方法を採っている。今のところ賛否両輪である、また、今のところ死者の数も多いので批判も多そうであるが、この独自戦略を貫いてほしいものである。まあ、IKEAを生み出した国なので期待したい。
 要するに世界の国が画一的な方法論を採るのではなく、どの国にも通用する方程式などがあるわけはないのだから、その国独自な方法論を採ることが世界にどれだけ寄与するかということになるのだ。人類の進歩とはそこから生まれるのである。できないことや、よその国でやっているということだけで声高に言っているような雑音をどれだけシャットアウトするかがこれからの時代に求められる叡智なのかもしれない。というのはどんな馬鹿な連中でも世の中に発信できるような時代になったからである。何日か前それで未来がある若い女性が一人亡くなった。
 “コメンテーターパンデミック“これは間違いなく人類が初めて体験する危機かもしれない。コロナよりも恐ろしいことは間違いない!
                                    泉利治
2020年5月27日

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