ブランドワークス

Column

新年に思う2025

 新年になって2時間50分、このくらいに目が覚めるのでいつものごとくいろいろ考える。
と思い、何を考えたのか書きつけるもの一考と思い起き出す。
 何を考えたか?というと、珍しく一月に予定されていることだ。17日と22日。17日は久しぶり、とある会社に出かけて、以前、担当したプロジェクトの話をする事であり、22日はかつての同僚のお悔やみに彼の家を訪ねることである。
 最初のプロジェクトの件はいろいろ考えたがどうも?ブランドアイデンティティの話になりそうでそのあたりを下敷きにして話をすると的を得た話ができるのではないかと思われる。BI→BC→BM、それぞれブランドアイデンティティ、ブランドコミュニケーション、
ブランドマーケティングのことである。
 そのはじまりはブランドアイデンティティであり、これが基本になる。
この概念の本質はいわゆる、CI(コーポレートアイデンティティ)のことで、今から。40年近く前に流行った経営テーマである。勿論、その元祖はPAOSである。
 このCIは今、誰も顧みられることがないようだがよく考えると経営戦略の肝である。私のキャリアの始まりはここからであるので、この概念の重要性は痛いほどわかり、これまで私の仕事の象徴的なプロジェクトはここ由来のモノが多い気がしないではない。
たとえばK社が農業食品メーカーではなく「トマトと野菜のカンパニー」と再定義したり、大洋ホェールズを「横浜市民球団」と再定義したことなどがその一例である。
 しかし、経営母体が変わったり、その定義で成長がストップしてしまった場合はもう一度、再定義し直おさねばならないのだろう。この作業は何となく済ませられるが事のほか重要な経営課題になる。私はこの分野の専門コンサルタントがキャリアの始まりだったため殊のほかここを重視して仕事を進めてきた。そして、サクセスストーリーの多くがそこ由来の仕事になったこと気づかされる。
 この分野の仕事は一見、イメージ戦略と混同して会社のロゴを変えたり、社名を変更したりして、その結果、金をかけた割に効果がないということで顧みられなくなったがその元凶はその後、広告代理店が飯のタネにしたことが原因だ?とか言われて、金がかかる割に、それに見合った効果がないといわれてCIはまったく顧みられなくなった―確かに会社のマークを変えて経営がうまくいくわけはない。

 「三つ子の魂、百まで」と言われるが今考えるとCIということに費やした6年間は私にとっては修士課程までの6年間のような気がしないではない。つまり、体質化して、すべての思考プロセスのセオリーになっているのである。ただ、PAOS社では学ぶだけで、残念ながらそれを活かすまでにはいかなかった。その知見を活かしたのはIBJ社であり、そこではCIと呼ばずBIといういい方に変わった。前記した参考例はそこでのプロジェクトである。私はPAOSで学んだCIの方法論で華々しい成果を上げたと言っていい。

 テレビCFで「イチネン、イチネン!何の会社がわかるかな?」というコマーシャルを流している会社があるが、まじめに経営を考えるのだったら、それを売りにしたコマーシャルなどをしているより、CIもしくはBIに取り組むとイイかもしれない。
ただそのあたりを逆手に取ったあのCFは時流に乗ったCFプランナーの仕事かと思われるがそんな弥縫策で会社は成長するものではない。

 しかし、このようなプロジェクトを今の私ができるか?というのは別次元の話である。
最後の仕事は2016年から3年間の仕事が最後であるし、その後の5年間の私の周りを取り巻く環境は様変わり、その上、パソコンやプリンターなどプレゼンテーション資料をつくる機器も古くなり、その結果、クライアントに提供する資料の精度も落ちてきているからだ。
 それは私の頭の部分でもいえることで記憶力の劣化、昔のことも、数分前に聞いたこと覚えられなくなっているのである。これが“歳のせい”と言われることなのであろう。あと半年で79歳になるが歳相応に生きている現在なのだ。そんな中で何とかBMWだけは運転して動きたいですね・・・・そう願っている年頭。今年も週一の習慣を頑張ろう!
                             2025年1月1日T>I

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