今年はこれまでの人生で一番暑かった年だった。昔、ヒッチコック劇場?か何かでそんなテーマの物語があった。物語の最後がお決まりのどんでん返しでそれは熱病で寝ていたある女性の記憶であった。その人のフィルムを覚えているのは主役の女優が偉く美しかったからで名前はロイス・ネトルトンといったかな?
今、そんなことを思い出したのでNetで調べると彼女は女優としては大成したようで1927年8月16日の生まれ、2008年1月18日に80歳で亡くなっている。私より20歳近く年長で、中学生でのヒチコック劇場と書いたが、どうも「ミステリーゾーン」だったらしい。そのドラマで彼女を知ったのだが。その作品はどうも彼女の処女作だったようである。その後、エミー賞に三度ノミネートされ、2度受賞したらしくwikに名前が出るくらいなので大成した女優と言えるのではないか。
子供のころから西洋人の女優が好きで美しいと思った女優さんはすぐに名前を覚える特技があったようである。Lois June Nettletonが彼女の本名らしい。
彼女を見かけたそのドラマは地球が熱帯化して、人類が滅びるようなドラマだったが何とも半世紀前に今年の夏を予測したようなドラマであった。
それにしてもお気に入りの女優さんは皆さん鬼籍に入られた。スザンヌ・プレシェットは何年前だろうね20年くらい前に亡くなった。彼女は1937年1月31日生まれで。2008年1月20日に70歳で亡くなった。スザンヌはロイスの2日後に亡くなっている。丁度70歳で。彼女は大変なヘビースモーカーだったようだ。そんなシーンがヒッチコックの名作「鳥」の中で映し出されている。また晩年の写真を見ると若いころの姿の見る影もない。
ただ、この世界の現役で亡くなったようである。概してハリウッド女優は不健康な生活習慣、もしくは美容整形(の失敗)で女優生命を縮めている気がしないではない。たとえば奇しくも何日か前に亡くなったマギー・スミスは老いても美しく年相応の役を演じて見事な女優人生を生き抜いた。
反対にアル・パチーノとタンゴを踊って有名になった女優ガブリエル・アンウォーは整形手術をしたのだろうがセント・オブ・ウーマンで見せたあの美しさの見る影もない。メグ・ライアンもそうである。数えればきりがない?
女優の美しさはすべて彼女自身のものではない、したがって、女優自身が持っている女優の美しさの所有権の半分はファンが持っていると思う気がしないではない。女優は自分の顔だからどうにでもできるなんていうことはないのではないかと思う?その権利はその女優自身にあるというのはとんでもない勘違いなのだ。
その暗黙のルールを犯した女優はその報いを受けることになる。彼女たちは仕事を失い、ファンを失い、伴侶まで失うことになるかもしれない。
女優の美しさは天がその女性に無償で与えた唯一無二の恩寵であるはずなのだが、それを忘れてしまった彼女たちはその報いを必ず受けるのである。
そういえば鎌倉に原節子さんが住んでいた。浄明寺であったと思うが、私の住んでいる山崎から鶴岡八幡宮を通りすぎて10分くらい車で走った場所なので、我が家からは車で20分くらいかかるが、彼女の晩年は女優らしい生き方を貫いた人であった気がしないではない。すべてのファンの記憶にある彼女はそのままだからである。
女優は老いた姿などを見せるべきでないというような孤高の信念からか?老いたその姿を永遠に見せないままで旅立った。
ただ、日本の女優は老いに対して、美容整形で対抗するというメンタリティを持たない文化を持っているので、老いた美しさを見ることができるのは老いたファンへの最大のサービスのような気がしないではない。
ネットで女優の年齢ごとの変化を数分で見せるフィルムがあるがそれらを見ると18歳くらいでその女優自身のアイデンティティフェイス?が決まるようである。そして、それが持続するのが長い人で40歳前後までなので20年くらいがそのアイデンティティフェイスで仕事ができる限界かもしれない。したがって、ある時点から女優戦略を変えなければならない。マギー・スミスはそのあたりに対して孤高な信念の下で生きてきたのだと思う。まさにまれにみる名優のような気がしなではない。
2024年10月28日T>I